鼻から呼吸してますか?それとも口?口からの呼吸は病気のもと。

あなたはいつも鼻から呼吸していますか?

それとも口からですか?

ふと気づいた時、口がぽかんと開いている人は要注意。

口から呼吸をしているかもしれません。

通常、呼吸は鼻で吸ったり吐いたりするものです。

しかし、いつも鼻が詰まっていたり、子供の頃からの習慣などにより、自然と口で呼吸するようになってしまいます。

一日どれくらい呼吸しているかというと、その回数は2万回。

これだけの呼吸回数ですから、鼻でするか、口でするかで大きく体は変わっていきます。

鼻の役割

呼吸するとき、鼻は次の2つの役割をもっています

  • 空気と共に入ってくる異物や雑菌を除去
  • 湿気を帯びた温かい空気にする

鼻は非常に優れた空気清浄機です。

鼻毛によりホコリなどの異物を捉え、また粘液を分泌して入ってくる細菌やウイルスを捕獲し、鼻水として体外に排出してくれます。

また鼻から取り入れられた空気は鼻水により加湿され、そして35~37℃まで温められてから肺に入ります。

これにより、喉や肺を守り、免疫が低下するのを抑えます。

口呼吸のリスク

口で呼吸すると、ホコリや細菌、ウイルスが侵入し、また乾燥した冷たい空気がダイレクトに入り、肺に負担がかかって免疫力が低下します。

菌やウイルスが気道に侵入すると、感染する可能性が高まります。

口呼吸を続けることで免疫力が低下し、以下のような症状につながる可能性があります。

  • 風邪を引きやすい。
  • 喘息
  • 口が乾燥することで、歯肉炎や虫歯になりやすい
  • 口腔内に雑菌が繁殖し、口臭が強くなる
  • アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー
  • 蓄膿症、副鼻腔炎
  • いびき、睡眠時無呼吸症候群
  • 関節リウマチ、膠原病
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの胃腸疾患
  • 歯並びの悪化、顎関節症
  • 慢性疲労や頭痛、めまいなどの自律神経失調
  • うつ病などの精神疾患
  • 誤嚥性肺炎

このように口呼吸により体中、様々な悪影響を及ぼします。

また口呼吸で常に口が空いていると、舌の筋肉が低下し、舌が下方へ垂れさがってしまいます。

これを低舌位といいます。

本来、舌の位置は上顎にいつもふれている状態が正常です

舌を鏡で見て、舌の周囲に歯型がついていたり、舌の上に苔(舌苔)が付着している場合は低舌位である可能性が高いです。

子供の頃から低舌位であると、歯並びが悪くなったり、顎関節に異常をきたしたり、さらには猫背などの全身の姿勢の悪化、胃下垂にもつながります。

お子さんをお持ちの方は、小さい頃から鼻呼吸を習慣づけることが大切です。

また美容の面でも口呼吸は、

  • 顔のたるみ
  • 二重あご
  • 目じりや口角の下がり
  • 唇や肌荒れ

などの影響を及ぼしますので、女性は特に気をつけたいですね。

口呼吸の解消法

口呼吸を解消するためには、まず鼻で呼吸する意識が必要です。

日常、口を閉じるように意識し、鼻で呼吸する練習をしましょう。

また寝ているときに口呼吸になってしまう人もいます。

寝る時に口呼吸防止用のテープを使用するのもよいでしょう。

鼻づまりの人は、鼻腔を広げるテープも市販されていますので、はじめは道具を使って慣らしておくのもいいでしょう。

口呼吸の人は鼻が詰まっていたり、鼻で呼吸するための機能が衰えています。

鼻呼吸をしやすくするために、次の5つのことを実行してみましょう。

1.あ・い・う・べ体操

この体操は舌と口周りの筋肉を鍛えることにより、舌の位置を正し、顔の血流を促します。

「あ・い・う・べ」の発音をゆっくりと、大げさなくらい口を動かして繰り返す体操です。

  1. 「あー」と大きく口を開く。
  2. 「いー」と横に大きく口を広げる。
  3. 「うー」と口をすぼめて、強く前に突きだす。
  4. 「べー」と舌をだして、しっかり下に伸ばす。

回数は10回を1セットで、1日3セットを目安に行います。

顎が痛くて開けない場合は、はじめは「い」「う」と以下のベロ体操だけでもかまいません。

次第に顎がほぐれて痛みが軽くなっていきます。

2.ベロ回し体操

こちらも舌と顔の筋肉を鍛えるのにすごく効果的です。

やり方は、

  1. 口を閉じて上下の歯茎の外側にそってグルグルと大きく円を描くように回す。
  2. それを左右20周ずつ行う。

はじめは普段使っていない筋肉を動かすので疲れるかと思いますが、毎日こなせば慣れていきます。

大変な場合は、最初は回数を少な目にして、少しずつできるようにしましょう。

口呼吸の防止だけでなく、顔のたるみの引き締め、歪みの矯正、美肌効果もありますので、女性はぜひとも上記の2つの体操を毎日習慣にすることをおすすめします。

顔がすっきりと、変わりますよ。

また顔面神経麻痺や高齢の方によくある誤嚥性肺炎の予防のためのリハビリにもなります。

その他、虫歯の予防や歯茎の強化、唾液分泌の活性にもなります。

尚、登山家の三浦雄一郎さんは毎朝この体操を150~200回を日課としているようです。

三浦雄一郎さんは80歳にしてエベレストを登頂され、世界最高齢登頂記録を打ち立てたことで有名ですね。

顔を見ると80代とは思えないシワやシミの少なさです。

この体操をしたことで、シワやシミが消えたと言っております。

そしてそのお父さんである三浦敬三さんもこの体操を実践していたとか。

三浦敬三さんはなんと101歳で亡くなるまで、登山をされていたようです。

この体操が若さを保つ秘訣の要因の一つだったのかもしれませんね。

3.顔のツボ指圧

ツボを刺激することで鼻の通りをよくします。

鼻だけでなく、眼精疲労や頭痛などにも有効です。

  1. 両側の眉毛の一番内側、ちょうど骨の際を両手の爪で刺激します。
  2. そこから上に向かって頭頂部まで少しずつ移動しながら、両手の爪で刺激していきます。

4.足ツボの刺激と足の温め

足にも体中の臓器や各部位の反射区といわれるツボがあります。

足は第2の心臓ともいわれ、全身血流にも大きく関わっています。

足全体をくまなく刺激することで、血流が改善し、体が温まってきます。

そしてとにかく下半身は冷やさないこと!!

特に冷え性の方は、充分すぎるくらい足元を温かくして。

(こちらの記事をご参考ください⇒真冬がくる前に冷えとりのすすめ。

尚、足のマッサージの詳しいやり方を知りたい方は当院までお問い合わせください。

5.規則正しい食生活

規則正しい食生活をすることにより、免疫力を高め、鼻の炎症を抑え、鼻の通りを良くします。

特に蓄膿症や花粉症など、慢性的に鼻の詰まりがある人は、腸内環境を整える必要があります。

食事についてはこちらの記事をご参照ください。⇒おすすめの食事法。~規則正しい食事で健康に~

またしっかりよく噛むことで、舌や顎の筋肉を鍛え口呼吸を防止します。

一口に30~50回、よく噛んで食べましょう。

 

鼻呼吸で、健康で美しく。

お体のことでお悩みの方は、

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